カエデ教材、混乱と理解は紙一重
今年の春はこのカエデに注目していこうと思います。
3月12日にこれを
こうしました。
3月25日にはこうなりました。
ちょっと葉が大きいということを報告しましたね。
その後、芽摘みを行って
4月の例会にも持っていきました。
これならもう葉刈りできると言われました。
意外でしたが、よく見ると二番芽がもうセットされているようです。
ところが別の先輩には
まだ葉刈りは早いと言われました。
(教科書に従って葉刈りは6月と盲目的に言ってるわけではありません)
いろんな意見を聞いたところ、
葉刈りGo派と葉刈りStop派は2-2でした。
Stop派にはこの樹の元の持ち主も含まれてました。
ぼくは最近こんなふうに真逆の意見を聞くことが
樹の生理機能について理解する第一歩だと考えています。
昔は混乱でしかなかったですけどね。
今は混乱8割に、2割ほど理解に近づくきっかけのようなもの
が混ざっているような気がします。
Stop派の言い分はこうです。
いまは葉刈りすると次に出てくる二番芽も
力がついて徒長したり葉が大きくなる可能性がある。
いまは根が成長してる途中。
根の成長が止まった頃に葉刈りする方が二番芽が暴れるリスクが少ない。
Go派は、
もう葉も固まっているし、
二番芽の準備もOKだから葉刈り可能という主張。
Go派にStop派の意見をぶつけてみたかったですが、
残念ながらStop派の方が後に聞いた意見なのです。
そのせいか、後から聞いた意見にぼくの心はなびいています。
ここで1年前に
「芽出しから展葉までのストーリー」というタイトルの記事に
載せた図を思い出してみます。
a:芽吹き前。芽が吹くと一気にエネルギーが失われる。
b:芽吹き後。葉の成長にエネルギーが使われる。
この初期段階で成長点を止めるのがモミジの芽摘み。
c:葉が展開して光合成。その収入が支出を上回りはじめる。
ただしエネルギー的には底なので下手に手出ししない方がいい。
d:要注意期間(E2 < E1)
少しずつエネルギーが蓄積されているが、
ここで剪定すると二番芽が吹かなかったり、
吹いても展葉する前に力尽きてしまう。
e:剪定、葉刈り適期へ
葉の成長が止まり支出が抑えられ、収入が大きく上回る。
ぼくは当初、このカエデはd:要注意期間にあると思ってました。
しかしGo派の2人はe:葉刈り適期だという主張です。
葉刈りはもうちょっと待った方がいいというStop派の意見は
この樹がd:要注意期間にあることとは別の理由に聞こえます。
なぜなら、この図ではdで葉刈りを行うと二番芽が吹かないリスクがあるとしていますが、Stop派の理由は逆に二番芽が徒長するリスクを挙げているからです。
Stop派の意見は、この図では説明がつきません。
根の状態や、葉刈り時季の問題も関係してるってことですね。
せっかくなので、ぼくにとって理解が不十分な
「葉刈りStop」ルートを進んでみることにしましょう。
その方が勉強になるからです。
何か変化があればまた報告します。
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